「ねーねー、みかどさん。母の日ってどんなことするの?」
「はは!?」
明らかに季節外れなコトを言い出すささら。
またこのポンチャカ嬢さんはナニ考えたんだと、少し呆れ気味なみかど。
「お前、熱とかある?」
「ないよー」
「・・・だよなぁ。だいたいいっつもこの調子だしな・・・」
「うんうん、いつも通り♪」
ほのかな皮肉だったコトには気づかず、ささらはにっこりと返す。
「だいたい、何で急に母の日なんだ?」
「えっと、私あんまお母さんと喋った事ないから。どんな、なのかなぁ・・・って思って」
「あーうん、分かった」
彼女の過去を辿れば、確実にバロック団の話題も出てしまう。
酷な事を言わせる前にと、みかどは早々と話を切り上げた。
母の日くらい、話したって減るもんじゃないし。
「母親にな、感謝する日なんだよ」
「それは知ってる」
チャチャ入れんなよと思いつつも。自分の母が生きていた頃を思い起こすみかど。
「カーネーションあげたり。あと、肩叩いたりすんだよ」
「へ~」
「まぁ、うちの母さんはあんま家事しなかったから。そんな肩こったりはしなかったけどな」
「あ、じゃあみかどさんはこりまくりだね!」
「まぁな。なんせうちには家事の一つもできない年頃のお嬢さんがいますからねー・・・」
「た、大変だね、みかどさん!!」
アハハとごまかしながら笑うささら。
「・・・だってさ、ピュアくんっ」
「よしっ、じゃあ兄ちゃんに感謝するゾ!」
「何でッツ!?」
突然の事でビビるみかど。
「この家でみかどさんて、お母さんみたいじゃない?」
「俺、男なんだけどね・・・?」
父じゃなくて『母』なのか。この臨時感謝デーは、
まぁ、感謝されて割る域はしないなと思うみかど。
だけど。
「だからみかーさんだよね。みかどさんっ」
「・・・み母さんッ!?」
「み母ちゃーん」
「ぴー」
なんつー微妙すぎる語呂!しかもピュアくんやぽちまでもが真似する。
「でもささら、肩こりなら叩くよりももっと効く方法、知ってるぞ」
「え、どんなのピュアくん?」
「ぽち、吸血っ!」
「ワーイ、キュッとやってあげてぽちくん♪」
「ぴ~☆」
しゃーっと鋭い牙をみせるぽち。
「しなくていいから!吸うんだったら感謝しなくてイイから!!」
絶叫がこだまする、ピュア家の母の日だったとさ。

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♪乙音からの感想♪
こちらは去年の秋頃、ささらちゃんシリーズのイラストとともに、葵さんから郵送で送っていただいた小説です♪
だから冒頭でも「季節外れ」って書かれてるんですケド、どうしても母の日間近に公開したかったんですよネ☆
実際アップしたのは、母の日終ってからになってしまったのですが・・・(^^;)
ほのぼの仲良しな主役級3人プラス一匹の雰囲気がもう、微笑ましくて微笑ましくて・・・v
「み母さん」かよ、カワイイなぁ、もう・・・!(悶)
個人的に、ささらちゃんに過去の話をさせまいと、早めに話を切り上げてくれたみかーさんがとてもツボでした。いいおにーさんッ(*>▽<*)おかーさん?
最後はちょっとした惨事で終ってますケドね☆
そんなハプニングもありつつ、仲良し家族を書いていただけてウレシかったです!
葵さん、ほのぼの小説、ありがとうございました~♪
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