【紫紺和南さんからの小説】何兆分の一の確率、ありえるハズのない出会い

「そーいや、あんた達の名前は?」
タンノを吹っ飛ばした後、何事も無かった様にシンタローは言った。

「えと…私はささら。こっちの気絶している人がみかどさん。この子がピュア君」
自分、みかど、ピュアの順にささらは紹介した。

「僕はあおい。こっちがきのえ君。そこにいるのが…くれない。最後にこの人がひかり」
あおいも順に紹介した。くれないの名前を言う時、少し嫌そうな顔をしたが。

「じゃあこっちも…俺はシンタロー。こっちがパプワで、この犬がチャッピー」
シンタローも自己紹介をする。パプワは「おぅ」と日の丸扇子を持ち上げ、挨拶をした。

「わしゃぁ武者のコージじゃけん。後は…」
「オラは東北ミヤギだべ」
「忍者トットリだっちゃわいやv」
「…祇園仮面アラシヤマどす…」
4人組も各自で自己紹介した。だけど別にフルネームでなくても良いと思う。…特にアラシヤマ。

「…で、あんた達はなんでこの島にいるんだ?見た事ない服着てる奴いるし、名前も変わっているし…」
いきなり話を切り出すシンタロー。確かに、そう思うけどね…君達も変わった名前してるって。
ささら達も少しずつ思い出し始めた。ここへ来る数分前の事を――――





「お前等、久し振りだなぁ…」
「今回こそ、お前には出てってもらう!」
みかどは静かに息を吐いた。正面にはきのえ、あおい、くれない、ひかりがいた。
「数が多けりゃ良いってもんじゃねぇよ」
少し、4人を睨みつけてから、「ピュア、ささら。こっから離れてろ」と後ろの2人に言った。
それでも、2人は動かなかった。

「いくよぉっ!!」
あおいの言葉が合図の様に番人達は動いた。

「葉花甲(りょっかこう)!」
「雷光陣(らいこうじん)」
「紅炎華(こうえんか)!」
「葵翠玉(きすいぎょく)!!」

きのえは植物を、ひかりは雷を、くれないは紅い炎を、あおいは澄んだ水を出した。
「…っ!」
4人の力がみかどに当たる直前、ささらは無意識の内に風を生み出した。
植物、雷、炎、水…そして風の力がぶつかり合い、弾けた。そして空間が、歪んだ。




――――そして、今に至る。

1人1人の話を整理するとその様な事であった。
「世の中、不思議な事があるんだネ」
その不思議な事を起こす内の1人であるあおいがカラカラと笑った。

そして、シンタロー達とささら達を見た。
「せっかくだし、もう少しココにいない?」
「なっ、何言って…」
「良いじゃないですか。本来在りえない出会いをしたんですし」
あおいの意見に賛成したのは意外にもくれないだった。

「所で、いくらあおいがお気に入りキャラだからってひいきは止めろよ、ナレーター」
うっ…鋭いですな、ひかりさん…。


その後、シンタロー達とも話して3日間だけこの島に滞在する事にした。
パプワがほんの少し、口の端が上がったのに気が付いたのはシンタローとチャッピーだけだった。





「天変地異、ゲタ占いの術ー!」
コロリとゲタを転がして、出てきたのは雪。
「凄いね、色々な天気が呼べるんだ」
あおいはゲタと脳天気雲を交互に見ながら言った。
「普段はコレを使ってバイトしてるんだわいや」
「フーン…」
あおいは何となく脳天気雲を突っつきながら相槌を打った。

「そーいえば、あおい君はきのえ君と仲が良いっちゃね」
「ウン」
トットリの言葉にあおいは頷いた。
「君達2人を見ていると、まるで僕とミヤギ君を見てるみたいだわや」
「そぉ?」
しばらくトットリとあおいはお互いの友人について語り合った。


ガサガサと草を掻き分けて、時折興味を持った植物を観察しながらきのえは黙々と森の中を進んだ。
少し大きめの葉を除けた瞬間、きのえは固まった。
(何だよ、アレッ!!)


きのえの視線の先には、黒髪の男がいた。
しかも、上半身裸で下半身が植物―それはメタセコイヤのソネ君だったりするのだがもちろん、きのえは知らない―だった。
きのえはすぐにその場から逃げた。…途中でウミギシ君に会ったとか会わなかったとか。



ミヤギは何故か浮いていた。服には字など書かれていない。
「どぉ、面白い?」
下からささらが聞いてきた。そう、ささらの起こした風でミヤギは浮いているのだ。
「意外と面白いべ!」
滅多に見せない無邪気そうな笑顔でミヤギが答えた。そんなミヤギを見て、ささらも笑った。



「それでですね…あおいさんったら私を無視してっ!」
「それは気の毒どすなぁ…」
くれないはアラシヤマと語っていた。

「…まぁ、それでもあおいはんは弟でっしゃろ?いずれあんさんの気持ちも分かるじゃないんやろか」
「そうでしょうか…」
「そうどすえ!元気だしなはれっ」
それでようやく安心したのかくれないも笑った。
「有難うございます、おかげでスッキリしました」
アラシヤマに礼を言って、くれないは空を見た。





「ぬしは、戦いは嫌いか?」
原っぱに横になって、コージはひかりに聞いた。
「どちらかと言ったら嫌いだな。こうやって穏やかに時を過ごしたい」
「そぉか…」

コージは自分の手を見た。
…この手でたくさんの命を奪った。ずっと、たくさんの人間を殺して生きてきた…
今横にいる人間と比べたら、自分は、とても醜くて、汚れた存在なのだ。
「どうした?」
黙り込んだコージを、ひかりは呼んだ。コージは軽く頭を振って、「何でもないけん、心配すんな」と言った。
…小さく、コージはため息を吐いた。



ピュアとパプワはとても楽しそうに遊んでいた。それを見て、シンタローとみかども少し笑った。
ただし、足元に大量の洗濯物が存在していたが。
「ワリィな、手伝わせて」
「いいや、全然ヘーキだからサ」
シンタローとみかどはすっかり主夫業に慣れたらしく手際よく洗濯物を消化する。

「…パプワの楽しげな顔、久々だな」
「ピュアの奴、随分楽しそうだな」

2人同時に呟いた。そしてそれに気付くと、一緒に笑った。
そうしている内に3日という時間は過ぎていった…。

別れる時、パプワが悲しそうな顔をしたのをシンタローはしっかり見た。
「…行こうか、パプワ。晩飯、美味いのを作ってやるから」

「…ああ」
ゆっくり、パプワ達は帰路へ着いた。




――――この、不思議な体験を、僕等はけっして忘れない――――

~ fin ~

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あとがき FROM 紫紺瑠璃さん



書き始めてから2週間…長すぎだ!
とりあえずピュア&パプワ小説、これで終わりです。
ああ…シリアス(?)小説書き人間なのでコージ&ひかりさんの部分が暗く…(汗)
ちなみに途中にある技名は私が勝手に考えたモノです(汗)
これを受け取って下さった花咲乙音さまに感謝v

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♪乙音からの感想♪



 いただいてから3ヶ月・・・、長すぎだ!(もうええって)
 そんなこんなでアップが遅れてしまってすみませんでしたm(__)m

 でもでも、Pureキャラがパプワキャラと共演してくれるなんて、ウレシすぎでした!
 Pureキャラのみんなはそれぞれ、自分のモデルになった人と出会うなんて、面白いですよネ☆

 ささらちゃんはパプワくんにいない役どころなだけに、誰と仲良しになるのかなーって思ってたケド、冒頭からミヤギちゃんと仲良くなってしまったので、少し意外でした。

 きのえくんとあんまり仲よくないからかな。
 まぁ、きのえくんとミヤギちゃんじゃ年も違いますしネェ。

 そういえば、みんな自分たちより4,5歳も年上のおにーさんたちに会ってたコトになるんですネ。
 あ、あと、トットリさんの異常なまでのくれないさんの拒否っぷりにウケてました。
 あんまりなくれないさん(苦笑)
 あ、でも、アラシヤマさんとは似たもの同士なせいか、仲良くなれてよかったネ☆


 みんな揃ってパプワ島に集合して、どうしてこうなったのかを聞いてみれば、Pureキャラ皆さんの必殺技のこんがらがりのせい!?
 ってゆーか、何より感動したのが必殺技の名前!!
 それぞれの属性と自分の名前の漢字が入ってて、カッコいい!!
 名前決めるのが苦手な乙音は、彼らの技名など考えてもいなかったので、遠慮なく採用させていただくコトにしました(爆)
 瑠璃さん、ありがとうございますー♪

 そしてラストではやっぱりお別れしなくちゃいけない運命なのですネ(:_;)
 パプワくんが悲しげで、シンタローさんの優しいお言葉に胸打たれました~。

 それから、今回の挿絵について。
 瑠璃さんがお絵描き掲示板にて描いて下さったイラストを2枚と、わたしが書き下ろしたのを2枚。
 とりあえず、瑠璃さんの描いてないキャラを書こうと思い、こんなメンバーになりました♪
 久しぶりにサイヤ人目を描いたケドやっぱ難しい・・・。
 しかも上半身裸の男の人まで描いちゃったよ・・・(ぽっ)

 そんなこんなで、瑠璃さん、キャスト豪華なお話、ありがとうございました~♪

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